胸郭出口症候群【TOS】は知っていますか? Part2
伊勢崎市で
スポーツ外傷 骨盤姿勢矯正 交通事故治療といえば!!
こんにちは! LIGARE整骨院の境野です!
先週から『胸郭出口症候群』について書いていますが
読んでいただけましたでしょうか?
絞扼している神経や血管について詳しく書きました。
今週の内容としては、神経血管が
『どの部分で絞扼しているか?』
に重点を置いていきます。
それではっ!
原因と病態
※絞扼している場所(どこで絞扼しているか?)
TOSでは絞扼される場所が複数あります!
筋隙・間隙とは「隙間(神経や血管が通るよ)」
という意味です!
①斜角筋症候群
上の写真は頚部を横から見たものです。
1つ目は「斜角筋」と呼ばれる筋肉
※正確には前斜角と中斜角の間
で絞扼するパターンです。
先週説明した『腕神経叢』と『鎖骨下動脈』が
前斜角と後斜角の間=斜角筋隙(しゃかくきんげき)
を通過します。
斜角筋は首の捻りの動きや努力性吸気(意識的に息を吸う動作)に関係する筋肉で
背中が丸まっていたり息を吐くのが苦手な人は
斜角筋が硬くなり神経と血管を圧迫してしまいます。
②肋鎖症候群
肋鎖(ろくさ)症候群と言って
その名の通り、第1,2肋骨と鎖骨の間(肋鎖間隙)という
場所で絞扼するパターンです。
さっきの斜角筋症候群は筋肉の間での絞扼でしたが
今回の肋鎖症候群は骨と骨の間での絞扼です。
この隙間にも腕神経叢と鎖骨下動脈下通過します。
④小胸筋症候群(過外転症候群)
小胸筋という筋肉と烏口鎖骨靭帯という靭帯の間
で絞扼します。
この隙間を小胸筋下間隙と言います!
小胸筋下間隙は腕を挙げることで腕神経叢の通り道が
角度を変えます。
角度を変えるというのは、腕を挙げることで小胸筋が
引かれてしまい元々狭い小胸筋下間隙が更に狭く
なってしまうことです。
下の写真が分かりやすいですね。
斜角筋隙 : 斜角筋症候群
肋鎖間隙 : 肋鎖症候群
小胸筋下間隙: 小胸筋症候群
と3つ紹介しましたが、TOSでは
「絞扼されるもの」は同じなのに「絞扼する場所」
で分かれます。
我々柔道整復師は
施術するときはしっかりと『鑑別』が必要になります!
TOSを引き起こす誘因
『絞扼されるもの』が分かった
『絞扼される場所』が分かった、、、
では次は
『なんでそんなに絞扼するねん!!』
というところです。
TOSにも「引き起こす誘因」があり、それらの
せいで神経や血管が絞扼されてしまいます。
1)頸肋(けいろく)
頸肋とは肋骨になりきっていない
本来無いはずの骨です。
第1肋骨(1番上)よりも上にもう1つ余計な
肋骨が存在しているイメージです。
なぜ『頸肋』と言うのかというと
肋骨というのは本来『胸椎』という部分から
発生して行くのですが、、、
これは『頚椎』という部分から間違って発生して
しまっているためです。
この余分な骨があるせいで鎖骨下動脈や
腕神経叢を圧迫してしまい
TOSを引き起こす誘因となってしまいます。
2)『いかり肩』と『なで肩』
いかり肩となで肩は「鎖骨の角度」で判断します。
いかり肩:鎖骨の角度が通常より上がっていれば
「いかり肩」と言います。
僧帽筋の上部や肩甲挙筋が強く収縮して
しまうと肩関節や鎖骨の位置が上がって
しまい、斜角筋隙や少胸筋下間隙が余計
に狭まってしまいます。
結果的にTOSの誘因になります。
なで肩:鎖骨の角度が通常よりも下がっていれば
なで肩です。
僧帽筋の下部や広背筋が緊張しやすく
猫背にもなりやすいです。
鎖骨が下がることで鎖骨と肋骨の距離が
近くなり肋鎖間隙が狭まりこれもTOS
の誘因になります。
3)鎖骨骨折の癒合異常
稀なパターンですが鎖骨骨折の後遺症として
TOSが出現することがあります。
鎖骨骨折が歪んで癒合してしまい、その部分で
腕神経叢や鎖骨下動脈を絞扼してしまいます。
TOSのまとめ
それではTOSのまとめになります。
① 胸郭出口症候群(TOS)は頸部〜腕部にかけて
痛み、痺れ、怠さ、冷え等の症状を覚える
疾患である。
② TOSの原因は腕神経叢という神経の束や
鎖骨下動脈という血管が圧迫されるためである。
③ 圧迫される部位は主に3箇所で
『斜角筋隙部』『肋鎖間隙部』『小胸筋下間隙部』
が存在する。
④ TOSを引き起こす誘因として
『頸肋』『なで肩』『いかり肩』
『鎖骨骨折の癒合異常』 などがある。
今回のブログでは
胸郭出口症候群(TOS)のメカニズムを
書かせてもらいました。
圧迫してしまったものは
筋肉、関節、南部組織などを見直すことで
解決できます。
そこだけの原因じゃ無いかもしれないので
しっかりチェックして施術していきます!
当院では!!
1人1人丁寧に問診をしていき本当の痛みの原因や悩みを解決していきます!
問診 評価 施術に力を入れることで
その人が1番早く改善できるように施術を行い
痛みの改善 [medical]
動きの改善 [training]
不調の改善 [conditioning]
を目指して皆様の『なりたい姿』を
全力サポート していきます!!
お電話、ご相談お待ちしております!!
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ここまでお読み頂きありがとうございました!
また来週!!
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